【bisen-OBを訪ねて】第14回・増田寿志さん
シリーズ「OBを訪ねて」第14回は、先日のブログでもご紹介した「ギャラリーエッセ」にて個展を開催中の、24期イラストレーション専攻で、札幌在住の増田寿志さんを訪ねて、お話を伺いました。
l 仕事内容
自然画家。
個展の開催や、本・雑誌の挿絵を描く。「イラストレーター」というよりは、「画家」なんです。
実の所、自分の中では「画家」というイメージがないんですけどね。
l 卒業後の経歴
bisen卒業後、すぐに広告代理店に就職するも、「写真家」になろうと思い、1年で退職。約2年間フリーターをしながら写真撮影をしているうちに、「写真」よりも「絵」かな?と思うところもあった。
その後、しばらく会社員を経験するも、「絵」の道に進むことを決意する。しかし、「絵」だけでは食べていけないので、フリーランスでフィールドワークを兼業。大手ゼネコン等から下りてくる環境アセスメントの一環としての鳥類調査を請け負っていた。
5年位前から鳥類調査の仕事が減ってきたこともあり、いよいよ「画家」一本に転進。そして、現在までほとんど「画家」として活動をしている。
個展で作品の発表や、図鑑や書籍の挿絵を描いている。
また、北海道大学で恐竜研究を推進している先生から、恐竜の復元画を依頼されることもある。

※ 北海道大学総合博物館『アラスカの恐竜』展用にポスター及び復元画3点を制作(2010年)
その記事が北海道新聞に写真付きで掲載されていました。
l 仕事で大切にしていること
依頼を受けて描く絵やイラストの場合には、制約時間内でベストを尽くす。
僕にとって、絵を描くことは仕事というより、(格好良く言うと)ライフワークのようなもので、一生をかけるものだと思っている。
自然相手に描くときの一番の課題は、自分が感じたり、心を動かされたことを平面上にどう表していくかということ。そのために経験を積んで、技術なり感性なりを磨くことを心がけている。
絵を描くことは、対象を写し取っていくシンプルな作業。その積み重ねだと思う。
絵をなぜ描くのかは、本能的に、シンプルにただ描きたいから描いている。理由は後付けしているだけ。画家はみなそういう部分があるのでは。
それから、もともと自然と係わっていることが好きなので、その手段としての仕事が絵なのかも。
(増田さんは自然環境を守るため、筆を洗った水はそのまま流さず、天日干しで乾燥させて、残った墨のカスをゴミに捨てていらっしゃることをホームページで拝見し、感心いたしました。)
l 今後のVision
やっぱり、「絵が上手くなること」ですね。
技術的な部分はもちろんありますが、「人に訴えかける絵」とはどういうものかを考えている。
技術があってこそ、表現したいものが形にできるし、逆を言うと、いくら技術を持っていても、自分の感性を深めない限り、「人に訴えかける絵」が描けないと思う。だから技術と感性の両方を磨いていく。そういう意味での「絵が上手くなる」ということ。
樹木が年月を重ねて、年輪が太く大きくなるように、技術的にも精神的にも大きくなっていかなければいけないと思っている。
芸術に係わらず、全ての仕事において、その人の内面がにじみ出てくるものだと思う。良い仕事をしたいなら、内面を磨かなければならない。
l 学生、後輩に向けてのメッセージ
「本当にやりたいことがあるんだったら、それを大事にして欲しい。」
これは写真家の星野道夫さんの言葉で、僕自身はこの言葉に随分と励まされました。
自分の好きなことを大切にしていって欲しい。
もし、あなたに夢があって、それを叶えたいとしたら、「どこまで自分を信じ続けられるか」だけだと思う。それが全てかな。
自分を信じ続けられる人が、夢を叶えられる人。
向かい風で、進むのが困難になったときに、「この道でいいんだ!」と信じて、歩き続ける勇気が人生を左右するのだと思う。
l 座右の銘
ここで、本来なら恒例の直筆サインをお願いするところですが・・
最後は恒例、直筆のお言葉を頂戴します!しかし・・
「その場で書くのは恥ずかしい」ということで、色紙ではなく、直接お言葉を頂戴しました。
好きな言葉は、
「志(こころざし)」。
全てはここから始まるし、苦しいときに自分を支えてくれるもの。
増田寿志さんのお名前の一字にも使われています。
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北海道の自然を愛するネイチャーカメラマンやナチュラリストなどの有志によるコラム・マガジン月刊誌『faura(ファウラ)』内のエッセイ「鳥への想い」でイラストと執筆文を連載中。
あと数日で発売になる42号が最終回となります。(とても残念です!)
そのファウラに掲載になったイラストの原画や、野生動物・自然をテーマにした絵画の作品展「増田寿志展」が札幌で開催されています。
会 期■2013年12月10日(火)~2013年12月22日(日)
アクセス■JR札幌駅・北口より徒歩4分
大きな地図で見る
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増田寿志 WILDLIFE ART→ http://www.masuda-art.net/
取材記事 菅原25期
写真
構成 齊藤33期
特別写真協力 石川26期

l 仕事内容
自然画家。
個展の開催や、本・雑誌の挿絵を描く。「イラストレーター」というよりは、「画家」なんです。
実の所、自分の中では「画家」というイメージがないんですけどね。
l 卒業後の経歴
bisen卒業後、すぐに広告代理店に就職するも、「写真家」になろうと思い、1年で退職。約2年間フリーターをしながら写真撮影をしているうちに、「写真」よりも「絵」かな?と思うところもあった。
その後、しばらく会社員を経験するも、「絵」の道に進むことを決意する。しかし、「絵」だけでは食べていけないので、フリーランスでフィールドワークを兼業。大手ゼネコン等から下りてくる環境アセスメントの一環としての鳥類調査を請け負っていた。
5年位前から鳥類調査の仕事が減ってきたこともあり、いよいよ「画家」一本に転進。そして、現在までほとんど「画家」として活動をしている。
個展で作品の発表や、図鑑や書籍の挿絵を描いている。
また、北海道大学で恐竜研究を推進している先生から、恐竜の復元画を依頼されることもある。

※ 北海道大学総合博物館『アラスカの恐竜』展用にポスター及び復元画3点を制作(2010年)
その記事が北海道新聞に写真付きで掲載されていました。
l 仕事で大切にしていること
依頼を受けて描く絵やイラストの場合には、制約時間内でベストを尽くす。
僕にとって、絵を描くことは仕事というより、(格好良く言うと)ライフワークのようなもので、一生をかけるものだと思っている。
自然相手に描くときの一番の課題は、自分が感じたり、心を動かされたことを平面上にどう表していくかということ。そのために経験を積んで、技術なり感性なりを磨くことを心がけている。
絵を描くことは、対象を写し取っていくシンプルな作業。その積み重ねだと思う。
絵をなぜ描くのかは、本能的に、シンプルにただ描きたいから描いている。理由は後付けしているだけ。画家はみなそういう部分があるのでは。
それから、もともと自然と係わっていることが好きなので、その手段としての仕事が絵なのかも。
(増田さんは自然環境を守るため、筆を洗った水はそのまま流さず、天日干しで乾燥させて、残った墨のカスをゴミに捨てていらっしゃることをホームページで拝見し、感心いたしました。)
l 今後のVision
やっぱり、「絵が上手くなること」ですね。
技術的な部分はもちろんありますが、「人に訴えかける絵」とはどういうものかを考えている。
技術があってこそ、表現したいものが形にできるし、逆を言うと、いくら技術を持っていても、自分の感性を深めない限り、「人に訴えかける絵」が描けないと思う。だから技術と感性の両方を磨いていく。そういう意味での「絵が上手くなる」ということ。
樹木が年月を重ねて、年輪が太く大きくなるように、技術的にも精神的にも大きくなっていかなければいけないと思っている。
芸術に係わらず、全ての仕事において、その人の内面がにじみ出てくるものだと思う。良い仕事をしたいなら、内面を磨かなければならない。
l 学生、後輩に向けてのメッセージ
「本当にやりたいことがあるんだったら、それを大事にして欲しい。」
これは写真家の星野道夫さんの言葉で、僕自身はこの言葉に随分と励まされました。
自分の好きなことを大切にしていって欲しい。
もし、あなたに夢があって、それを叶えたいとしたら、「どこまで自分を信じ続けられるか」だけだと思う。それが全てかな。
自分を信じ続けられる人が、夢を叶えられる人。
向かい風で、進むのが困難になったときに、「この道でいいんだ!」と信じて、歩き続ける勇気が人生を左右するのだと思う。
l 座右の銘
ここで、本来なら恒例の直筆サインをお願いするところですが・・
最後は恒例、直筆のお言葉を頂戴します!しかし・・
「その場で書くのは恥ずかしい」ということで、色紙ではなく、直接お言葉を頂戴しました。
好きな言葉は、
「志(こころざし)」。
全てはここから始まるし、苦しいときに自分を支えてくれるもの。
増田寿志さんのお名前の一字にも使われています。
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※書籍のご紹介
北海道の自然を愛するネイチャーカメラマンやナチュラリストなどの有志によるコラム・マガジン月刊誌『faura(ファウラ)』内のエッセイ「鳥への想い」でイラストと執筆文を連載中。
あと数日で発売になる42号が最終回となります。(とても残念です!)
そのファウラに掲載になったイラストの原画や、野生動物・自然をテーマにした絵画の作品展「増田寿志展」が札幌で開催されています。
「増田寿志展」 ※現地報告はこちら。
会 期■2013年12月10日(火)~2013年12月22日(日)
会 場■ギャラリーエッセ(札幌市北区北9条西3丁目9-1 ル・ノール北9条1F)
開場時間■10:00~19:00(最終日は17:00まで)アクセス■JR札幌駅・北口より徒歩4分
大きな地図で見る
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増田寿志 WILDLIFE ART→ http://www.masuda-art.net/



