【bisen-OBを訪ねて】第16回・清野光 さん
ご好評をいただいているシリーズ「OBを訪ねて」。第16回は、43期卒業で環境デザイン学科フラワーデザイン専攻、フローリストの清野光さんをご紹介いたします。
l 仕事内容
北海道神宮入口前にある花屋さん「GANON FLORIST(ガノンフローリスト)」の代表取締役。
いろんなお店に花を活けたり、祭事や贈答時の花を扱う。

その一方、【フローリスト】という、自然を使ってデザインするフラワーデザイナーの分野を広めることにも力を入れている。
フローリストの活動としては、主にクラブイベントなどの場で、フラワーアレンジメントのライブや、デモンストレーションといった「花屋の仕事を披露」するスタイル。
l 卒業後の経歴
卒業まもなく、ファッションプロデュースの勉強のために海外へ。カナダ・バンクーバーでプロデューサーのアシスタントに就く。ファッションショーを(報酬はもらわず)趣味で学びながら、自身初のフラワースクールを設立。
1年半ほど講師(店長)として活躍した後、帰国。フローリストを仕事にするため、独学で経営について勉強し、さらに1年半経った2013年11月に「GANON FLORIST(ガノンフローリスト)」をオープンさせる。
店内の素敵なインテリアは、清野さんご自身がデザイン。

アンティークな棚。実はこれもbisen-OB仲間による手作り。
コンクリート打ちっぱなしの壁に乾燥モス。ここまで施すのに20時間以上かけたそうです。
「GANON」という店名の由来は、お世話になった方々に“ガンガン恩返しをする”をローマ字読みにして、その最初の文字を取ったところから。
bisen同期でインテリアコーディネーション専攻の渡辺一輝さんが営業を担当。昼はお店で、夜はライブ先で、清野さんと共にご活動されています。
同期bisen-OBの渡辺一輝さん。花屋に専属の営業がいるのは珍しいこと。
bisen入学前は、プロのロックミュージシャンとして活動していた清野さん。ヴォーカルを担当するほか、作詞作曲、管楽器の演奏もこなし、PVの制作にも携わる。
「この当時は、まだ花に興味はなかった(むしろ、それまで嫌いだった)が、そもそも“作る”ことが好きだったから、音楽を作るのも、アートを作るのも、デザインするのも、ほとんど自分の脳内では一緒。」と、あえて不得手なフラワーデザイン専攻に入学。

当時、入学に至った心境を語る。
「音楽でお金を回す業界にいると、仕事で音楽を続けることが苦しくなり、一体どういう人間が幸せなのか?と、“幸せ”について深く考えていた。ある時、近所に季節がめぐる度にきれいな花を咲かせる花壇の存在に気づいて、それを植えた人の気持ちに思い至った。この世にある生命が地球に生かされている状況で、地球のことを全く知らないことに気づいた。自然を知りたい気持ちが、植物=フラワーにつながっていった。」
人一倍、探究心が強い清野さん。
l 仕事で大切にしていること
「人」です。人の心。
どれだけ喜んでもらえるかが大切。

ちょうど取材中にお客さまが来店し、出来上がった花束を受け取ったとき、「めっちゃステキだね♪」と嬉しそうでした。喜びが大切とは、こういうことなんですね。
l 今後のVision

フローリストという言葉を世の中に浸透させたい。
そして、 “フローリストになりたい”という人達がこれから出てきてほしい。
「お花屋さんといえば、子どもの時のなりたい職業ランキングの上位にあったものですが、大人になれば、その夢も薄れるのが現状。人気になるには、花屋をカッコイイ職業にしよう、と思ったんです。」
フローリストの現場写真を見せていただきました!

爆音の中で、美しいドレスをまとったモデルにフラワーデザインを施すパフォーマンスでは、メイクアップアーティスト、ヘアメイクアーティスト等とコラボレーション。
フローリストの仕事は、花の勉強だけしていてはダメ。
その花を入れる器や、それらを彩るインテリア、その空間に関わる建築や、そこに合うファッションも学ばなければならないんです。

もうひとつ。
「日本は、まだまだ女性を大事にする文化になっていない。そこを改善したい。」
お花屋の仕事でも、男性のお客様には、プレゼントするお相手の誕生日や結婚記念日を記録し、毎年、その時期にお知らせすることで、大切な日を忘れないようにフォロー。
日本の男性に不足しがちな、女性への気遣いを大切にしている。
l 学生、後輩に向けてのメッセージ
「もっと世界に出た方がいいと思います。外国の学生は卒業したら、皆そうしています。」
「そもそも、日本人は世界観が狭いですし、子供も世界を狭くさせられている。今の日本は、あまり笑顔で生きていられない時代になっていると思うんです。」
「外国を見れば、勉強も仕事も制限・縛りがない。30歳でも学生をしている人だっているし、いろんなことが自由で、自分らしく、みんな心から楽しんで生きています。日本の学生だってそうできるはずだし、もっと自由に、自分が思うように生きられることを知ってほしい。教育を根底から変えていかなければならないのかもね。」
それから、世界にはカッコイイ日本人がたくさんいるということも知ってほしい。
日本の職場は、やりがいもなく、愚痴を言いながら働く所になってしまっている。
実際に知るところで、労働時間、給料、職場の雰囲気に幸せを感じられず、花屋を辞めたがっている若者もいます。とても可哀想なことです。自分の店ではそうしたくない。
そのかわり、はやく自立してもらいたいので「自分のお客さんくらい、自分で連れておいで」と言いますね。お前の実力を見せてくれ、と。それができないなら店から出てもらう。これが海外流。
l 座右の銘
最後は恒例、直筆のお言葉を頂戴します!


「地球」
「座右の銘とか、誰かの言葉ではないんですが、地球という存在がやっぱり凄いと思う。本当は“宇宙”にしようかと思ったんだけど。ちょっと行きすぎかな?と思い、“地球”で。」
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
所在地
GANON FLORIST(ガノンフローリスト)
札幌市中央区宮ケ丘3丁目3-8
電話 011-633-5522
営業時間 9:00-20:00
定休日 毎週木曜日(配達予約は可能)
HP→ http://shop.ganonflorist.com/
facebookページ→ https://www.facebook.com/GANONFLORIST
取材記事 菅原25期
写真
構成 齊藤33期

l 仕事内容
北海道神宮入口前にある花屋さん「GANON FLORIST(ガノンフローリスト)」の代表取締役。
いろんなお店に花を活けたり、祭事や贈答時の花を扱う。

その一方、【フローリスト】という、自然を使ってデザインするフラワーデザイナーの分野を広めることにも力を入れている。
フローリストの活動としては、主にクラブイベントなどの場で、フラワーアレンジメントのライブや、デモンストレーションといった「花屋の仕事を披露」するスタイル。
l 卒業後の経歴

卒業まもなく、ファッションプロデュースの勉強のために海外へ。カナダ・バンクーバーでプロデューサーのアシスタントに就く。ファッションショーを(報酬はもらわず)趣味で学びながら、自身初のフラワースクールを設立。
1年半ほど講師(店長)として活躍した後、帰国。フローリストを仕事にするため、独学で経営について勉強し、さらに1年半経った2013年11月に「GANON FLORIST(ガノンフローリスト)」をオープンさせる。
店内の素敵なインテリアは、清野さんご自身がデザイン。



「GANON」という店名の由来は、お世話になった方々に“ガンガン恩返しをする”をローマ字読みにして、その最初の文字を取ったところから。
bisen同期でインテリアコーディネーション専攻の渡辺一輝さんが営業を担当。昼はお店で、夜はライブ先で、清野さんと共にご活動されています。

bisen入学前は、プロのロックミュージシャンとして活動していた清野さん。ヴォーカルを担当するほか、作詞作曲、管楽器の演奏もこなし、PVの制作にも携わる。
「この当時は、まだ花に興味はなかった(むしろ、それまで嫌いだった)が、そもそも“作る”ことが好きだったから、音楽を作るのも、アートを作るのも、デザインするのも、ほとんど自分の脳内では一緒。」と、あえて不得手なフラワーデザイン専攻に入学。

当時、入学に至った心境を語る。
「音楽でお金を回す業界にいると、仕事で音楽を続けることが苦しくなり、一体どういう人間が幸せなのか?と、“幸せ”について深く考えていた。ある時、近所に季節がめぐる度にきれいな花を咲かせる花壇の存在に気づいて、それを植えた人の気持ちに思い至った。この世にある生命が地球に生かされている状況で、地球のことを全く知らないことに気づいた。自然を知りたい気持ちが、植物=フラワーにつながっていった。」
人一倍、探究心が強い清野さん。
l 仕事で大切にしていること

「人」です。人の心。
どれだけ喜んでもらえるかが大切。

ちょうど取材中にお客さまが来店し、出来上がった花束を受け取ったとき、「めっちゃステキだね♪」と嬉しそうでした。喜びが大切とは、こういうことなんですね。
l 今後のVision

フローリストという言葉を世の中に浸透させたい。
そして、 “フローリストになりたい”という人達がこれから出てきてほしい。
「お花屋さんといえば、子どもの時のなりたい職業ランキングの上位にあったものですが、大人になれば、その夢も薄れるのが現状。人気になるには、花屋をカッコイイ職業にしよう、と思ったんです。」


爆音の中で、美しいドレスをまとったモデルにフラワーデザインを施すパフォーマンスでは、メイクアップアーティスト、ヘアメイクアーティスト等とコラボレーション。
フローリストの仕事は、花の勉強だけしていてはダメ。
その花を入れる器や、それらを彩るインテリア、その空間に関わる建築や、そこに合うファッションも学ばなければならないんです。

もうひとつ。
「日本は、まだまだ女性を大事にする文化になっていない。そこを改善したい。」
お花屋の仕事でも、男性のお客様には、プレゼントするお相手の誕生日や結婚記念日を記録し、毎年、その時期にお知らせすることで、大切な日を忘れないようにフォロー。
日本の男性に不足しがちな、女性への気遣いを大切にしている。
l 学生、後輩に向けてのメッセージ
「もっと世界に出た方がいいと思います。外国の学生は卒業したら、皆そうしています。」
「そもそも、日本人は世界観が狭いですし、子供も世界を狭くさせられている。今の日本は、あまり笑顔で生きていられない時代になっていると思うんです。」
「外国を見れば、勉強も仕事も制限・縛りがない。30歳でも学生をしている人だっているし、いろんなことが自由で、自分らしく、みんな心から楽しんで生きています。日本の学生だってそうできるはずだし、もっと自由に、自分が思うように生きられることを知ってほしい。教育を根底から変えていかなければならないのかもね。」
それから、世界にはカッコイイ日本人がたくさんいるということも知ってほしい。
日本の職場は、やりがいもなく、愚痴を言いながら働く所になってしまっている。
実際に知るところで、労働時間、給料、職場の雰囲気に幸せを感じられず、花屋を辞めたがっている若者もいます。とても可哀想なことです。自分の店ではそうしたくない。
そのかわり、はやく自立してもらいたいので「自分のお客さんくらい、自分で連れておいで」と言いますね。お前の実力を見せてくれ、と。それができないなら店から出てもらう。これが海外流。
l 座右の銘
最後は恒例、直筆のお言葉を頂戴します!


「地球」
「座右の銘とか、誰かの言葉ではないんですが、地球という存在がやっぱり凄いと思う。本当は“宇宙”にしようかと思ったんだけど。ちょっと行きすぎかな?と思い、“地球”で。」
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所在地
GANON FLORIST(ガノンフローリスト)
札幌市中央区宮ケ丘3丁目3-8
電話 011-633-5522
営業時間 9:00-20:00
定休日 毎週木曜日(配達予約は可能)
HP→ http://shop.ganonflorist.com/
facebookページ→ https://www.facebook.com/GANONFLORIST


