[bisen-OB ガンちゃんのアート探訪]「静かなる空間シリーズ2015」山里稔展~「北海道の木彫り熊」展
bisen-OB会会員「ガンちゃん」による不定期コラムコーナーです。

「ガンちゃん」
猪股岩生 ~ グラフィック専攻の9期卒業生。画家/造形デザイナー。
屋外造形物、建築、景観の造形プランナーをはじめ、ホームページ制作、CI構築代行と幅広く活動。また、北海道の自然をテーマにした風景画を描き続けている。
絵画工房gan-gan 代表。
本日は茶廊 「静かなる空間シリーズ2015」山里稔展 茶廊法邑(さろうほうむら) 、「北海道の木彫り熊」展 品品法邑(しなじな ほうむら) 、山里稔さん(bisen1期)の作品展にお邪魔しました。
茶廊 法邑(さろう ほうむら)
品品 法邑(しなじな ほうむら)
前回「北海道の木彫り熊」展をブログにてご紹介させて頂いたのでご本人の作品展を中心にご紹介したい。
しかし、今回の「北海道の木彫り熊」展は更にスケールアップしていて、展示作品も大幅に増えているので見応えがあった。
「静かなる空間シリーズ2015」山里稔展 会場
様々な表情の頭像・・・・
能面、アフリカンマスク、そして仮面の画家として知られているベルギーの画家、ジェームズ・アンソール・・・・
様々なイメージが頭をよぎるがそのどれとも違う独自の「顔」がそこにあった。
ブルーやレッドの原色でカラーリングされた作品から、くどさを感じないのはフォルムのシンプルさと構成力の素晴らしさによるのだろうと思う。
能面は演者の動きで無表情に見える顔に様々な表情を与える。あるいは鑑賞者の心境より表情が変わって見える。
これらの頭像も映画で観たパリの街角のマダムだったり、昔、近所にいた頑固ジジイだったりと鑑賞者の経験値の違いでキャラクターと表情が豊かに変化する。
なぜか星新一のショートショート作品が思い浮かぶ。
余分な表現を削ぎ落として軽妙で現代的でシンプルな表現でありながら、俳句にも通じるリアリティーと緊張感のある文体と相通じる何かを感じた為だと思う。
山里さんはデザイナーとしても永く活躍されていた事もこの無駄の無い作風を生み出している一つの要素なのかも知れない。
アイデアを模索するためのイメージデッサンもその作風通り、描かれる前にしっかりコンセプトが構築されている事が分かる。
船と潜水艇をモティーフにした作品。
以前アトリエでこのシリーズの何点かを拝見した事があり、素材の発泡材の白みをそのまま生かしたディティールの美しさと仕上げの丁寧さを感じたが今回はそれを再確認した。
どの作品も発想、造形のイメージ構築、制作の一連の過程がよどみなく展開されている事が改めて理解出来る。
創作に対する一貫した考え方が確立されている証拠であると感じる。
久々に高いレベルで完成した作品群を観た思いがした。

「ガンちゃん」
猪股岩生 ~ グラフィック専攻の9期卒業生。画家/造形デザイナー。
屋外造形物、建築、景観の造形プランナーをはじめ、ホームページ制作、CI構築代行と幅広く活動。また、北海道の自然をテーマにした風景画を描き続けている。
絵画工房gan-gan 代表。
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「静かなる空間シリーズ2015」山里稔展 ~ 「北海道の木彫り熊」展
会場:茶廊法邑(さろうほうむら)(札幌市東区本町1条2丁目1-10)
~ 品品法邑(しなじなほうむら)(札幌市東区本町1条1丁目8-27)
会期:2015年5月23日(土)~6月7日(日)
~ 品品法邑(しなじなほうむら)(札幌市東区本町1条1丁目8-27)
会期:2015年5月23日(土)~6月7日(日)
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本日は茶廊 「静かなる空間シリーズ2015」山里稔展 茶廊法邑(さろうほうむら) 、「北海道の木彫り熊」展 品品法邑(しなじな ほうむら) 、山里稔さん(bisen1期)の作品展にお邪魔しました。
茶廊 法邑(さろう ほうむら)
品品 法邑(しなじな ほうむら)
前回「北海道の木彫り熊」展をブログにてご紹介させて頂いたのでご本人の作品展を中心にご紹介したい。
しかし、今回の「北海道の木彫り熊」展は更にスケールアップしていて、展示作品も大幅に増えているので見応えがあった。
「北海道の木彫り熊」展の紹介記事(北海道新聞2015年5月25日朝刊より)
「静かなる空間シリーズ2015」山里稔展 会場
様々な表情の頭像・・・・
能面、アフリカンマスク、そして仮面の画家として知られているベルギーの画家、ジェームズ・アンソール・・・・
様々なイメージが頭をよぎるがそのどれとも違う独自の「顔」がそこにあった。
ブルーやレッドの原色でカラーリングされた作品から、くどさを感じないのはフォルムのシンプルさと構成力の素晴らしさによるのだろうと思う。
能面は演者の動きで無表情に見える顔に様々な表情を与える。あるいは鑑賞者の心境より表情が変わって見える。
これらの頭像も映画で観たパリの街角のマダムだったり、昔、近所にいた頑固ジジイだったりと鑑賞者の経験値の違いでキャラクターと表情が豊かに変化する。
なぜか星新一のショートショート作品が思い浮かぶ。
余分な表現を削ぎ落として軽妙で現代的でシンプルな表現でありながら、俳句にも通じるリアリティーと緊張感のある文体と相通じる何かを感じた為だと思う。
山里さんはデザイナーとしても永く活躍されていた事もこの無駄の無い作風を生み出している一つの要素なのかも知れない。
アイデアを模索するためのイメージデッサンもその作風通り、描かれる前にしっかりコンセプトが構築されている事が分かる。
船と潜水艇をモティーフにした作品。
以前アトリエでこのシリーズの何点かを拝見した事があり、素材の発泡材の白みをそのまま生かしたディティールの美しさと仕上げの丁寧さを感じたが今回はそれを再確認した。
どの作品も発想、造形のイメージ構築、制作の一連の過程がよどみなく展開されている事が改めて理解出来る。
創作に対する一貫した考え方が確立されている証拠であると感じる。
久々に高いレベルで完成した作品群を観た思いがした。
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ガンちゃん こと 猪股岩生